フォーマルまめ知識

慶弔で違うモーニングの着こなし

フォーマルウェアの由来やネクタイの結び方、正しい着こなし方など‥
知っておくと便利で楽しい、フォーマルまめ知識のご紹介!

モーニングコート。

男性用の昼の正礼装。
日本では、内閣総理大臣、最高裁判所長官の認証式のや叙勲や受章等で宮中に
招かれる際に着用するので、テレビなどでも目にする機会が多いと思います。

特に内閣承認式の「夜なのにモーニング」は世界に向けて配信されるのに、
ちょっと恥ずかしい映像としてしばしば話題になることがありますね。

これは昼から色々な手続きを行い、記念撮影が夜にずれ込むためということが
主な理由なようですが、できれば記念撮影には夜の礼装で挑んでもらいたいものです。

話は戻りまして、
モーニングコートは19世紀のイギリスで、朝の散歩着(乗馬服)から
公式な場で着用されるようになったのがはじまり。

本来の英語モーニングコートは上着のみを指すようですが、
日本ではジャケット、ベスト、コールパンツのスリーピースで
モーニングコートと総称されることがほとんどです。

結婚式では新郎新婦の父が、入学式卒業式では校長先生、
その他、叙勲など比較的おめでたい席、慶事での使用が多いため、
意外と弔事でも使われる事をご存知でない方も少なくありません。

とはいえ、同じモーニングコートでもその着こなしを慶弔で間違えると大変ですので、
慶弔での着こなしの違いについてご紹介しましょう。

上着は慶弔ともに同じです。

【ベスト】
慶事はシルバーグレー系、もしくは黒のベストに白襟をつける。
弔事は黒で、慶事に使う白襟をはずします。
一番下のボタンをはずして着用します。

【コールパンツ】
裾仕上げはシングルのモーニングカット。
(カカトからつま先にかけて短くなる裾上げ方法)
慶事では縞は太めでも可とし、弔事は縞は細目の物にするという
事もいわれますが、最近では縞の目を気にされる方も少なくなりました。

【シャツ】
慶事では白のウィングカラーシャツでヒダのないものを着用。
スタッズボタンで留めるものだと、より格上の風合いになります。
一方、弔事ではレギュラーカラーの白無地、いわゆる普通のワイシャツを着用します。

【ネクタイ】
慶事ではシルバーグレー系、もしくは白黒の縞ストライプのモーニングネクタイと
呼ばれるものを着用する。モーニングタイは黒が基調となっているものが良いとされます。
弔事では黒無地の光沢を抑えたネクタイを使い、ビジネスネクタイで魅せる技のひとつ、
ディンプルは作らない(ネクタイの結び目の下にエクボをつくること)

【カフス】
慶事では真珠や白蝶貝を基調にしたもので、台座はシルバー系にする。
ゴールド系の台座のものは避けてください。
弔事ではカフスはなくても構いませんが、
シルバーの台座に黒いオニキスや黒蝶貝など黒を基調にしたものにします。

【ポケットチーフ】
慶事では白かシルバーグレー系で挿し方はスリーピークスが良いでしょう。
素材はシルクがフォーマル感を演出します。
弔事では挿さなくても構いませんが、黒無地のチーフをTVホールドで挿します。

【サスペンダー】
慶事では白黒の縞を使用。ベルトは使用しません。
サスペンダーボタン付きのパンツに吊る方がよりフォーマルとされています。
弔事では黒のサスペンダーを用います。

【シューズ】
慶弔共に黒の革靴。ストレートチップが最もフォーマルで、
プレーントゥであれば、内羽根式のものがフォーマル感があります。
金具の装飾が付いているものは避けましょう。

【靴下】
慶事は黒無地か白黒の縞柄。弔事は黒無地。
透けるような薄手ものは避けるようにしてください。

以上のように上着と靴以外ほとんどの小物で、慶弔シーンで異なります。

モーニングは昼の礼装であるがゆえ、スリーピースを着用することで、
つい安心をして小物が場にそぐわないものだったという失敗談も耳にします。

ぜひ、慶弔での小物の使い分けを覚えておいてください。

余談ですが、モーニングコートのモーニングは朝の「morning」です。
朝の散歩着からきているのがわかるように「morning」ですが、
同じモーニングという言葉で「mourning」では
哀悼の意を示すという意味があるようで
モーニングコートのモーニングはWミーニングなのかな?と思ったりです。

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